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CSR戦略の方程式

第13回 「業界の常識はCSRの非常識―パソコンは欠陥商品」

私はほとんど毎日パソコンを使用する。いつも不思議で疑問に思うことがある。このことを講演で話したら聴衆の賛同を得た。それは次のような内容だ。
 最近の家電製品は殆ど故障をしなくなった。故障しても、修理業者に頼むとすぐに直してくれる。自動車も約3万点の部品から作られているが、殆どワンストップ修理で直してくれる。しかし、こんな常識破りをするとんでもない欠陥商品がある。その名は「パソコン」である。故障やトラブルが起きても、その内容により、修理を頼む先がみな異なり、ワンストップ修理では済まない。ユーザにとってはとんでもない商品である。
ハードを製造する企業、ウィンドウズやオフィスのソフト会社、その他のソフト企業、ウイルスなどを退治するセキュリティ会社、無線ランのルーターの会社、プリンタ会社、プロバイダーなどこれらが統合されて、パソコンは駆動するのだ。パソコンが故障すると、修理・メンテナンスは別々の会社に頼まなくてはならない。我が社はこの部分だけしか修理しませんと平然と言い放つ。このような商品はパソコン以外にはない。パソコンを欠陥商品と私が言うのはこのような常識外れの製品であるからだ。これは会社勤務の人には理解しがたいかもしれない。それは会社が面倒なことをすべてを行ってくれるからだ。
 このような考えは私だけかと思い、何人かのユーザーに聞いてみたら皆「パソコンは欠陥商品だ」と答えたのだ。皆がそう思っていてもユーザーは完全に無視されている。
前回12回の「日本企業のCSR」で最近の製品の質は、アフターサービスまでを入れたものであるという考えが台頭してきた。CSRとはそのような概念が基本にあると私は述べた。
パソコンはいかにもアメリカ的な製品である。私は外資系の企業の担当をいくつか行なったが、彼らは自分の担当以外のことは無関心である。パソコンはいかにも自分のこと意外は関係ない人たちの集まりによって作られた商品である。
誰がこのような製品にしたのだろうか。またこのような製品であることを誰がいつ許したのか。これはパソコン関連業界の常識かもしれないが、この常識のほうがおかしい。
業界の悪習に押し流されて使用せざるを得ないのがユーザーだ。商品としては、最大の欠陥商品だ。携帯電話がこのような製品だったら普及していない。団塊世代が、パソコンを段々使用しなくなるのはこのためである。めんどうでたまらないらしい。
パソコンや基本ソフトが日本で生まれたなら、このような欠陥商品のようなものはできなかったに違いない。米国だからこのようなパソコンでも済まされるのではないか。日本人のものづくりの精神からすると、絶対あり得ない商品がパソコンである。

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  • 2008/09/10(水) 08:18:39 |
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